【第1回】次からたぶん使える!戯念式 #俺達の少女A テクニック

第18回俺達の少女A、お疲れさまでした。
今回僕のプレゼンは無事に採用され、トリ前の栄誉にあずかりました。
5回目の。いや多すぎるだろ。毎度ありがとうございます。

僕自身の採用回数も10回目とかになってそろそろ自分のことを語り始めてもいいかな~という気分になってきたので、僕が少女Aの原稿を書く&読む際に心がけていることとか手法とかの話を書いていこうと思います。
でもやってること全部書くとめちゃめちゃ長くなるので、細かく分けて出していこうと思います。
全部書いてから出すと年号が変わるぜ!

というわけで、読んでいただけると嬉しいです。

0.大前提
まず大前提として、僕が少女Aの原稿を書くときに気を付けているのは目を向けてほしい場所に目を向けてもらう。そのために、情報を調整してそこに目が行くように仕向ける」です。
これをするために実は結構周到な準備をしています。

第1回では、僕が使ってる「文章の情報を調整する方法」の中でも、比較的使いやすくて即効性がありそうなやつについて書きます。

1.そもそも、「情報の調整」とは
「情報の調整」ってなんじゃい、と思う方も多いでしょう。
簡単に言うと、「あんまり聞かなくていい所はさっぱり、ちゃんと聞いてほしい所はしっかり書く&読む」ということです。
これを心掛けるとお話し全体にメリハリが出て、自分が聞いてほしい所/見てほしい所をちゃんと注目してもらえるようになります。

「ちゃんと聞いてもらえる」ということは「自分が話したいことがちゃんと通じる」、もっと言えば「勘違いして解釈されづらい」ということです。
なので、担当アイドルとかの大切なものを話すときにはとても効果的です。
なので「ちゃんと聞いてもらえるように作ろう」という意識はとても大事だと思いますし、その手法として「情報の調整」は大変有効です。

2.具体的な手法
2-1.情報の量を調整する
一番簡単なのはこれですね。
例えば、

A子の、3-B組の男子についての感想
Bくん:学級委員。頭がいい。メガネ。
Cくん;サッカー部。イケメン。
Dくん:オタク。髪がボサボサ。よく深夜アニメの話をしてる。好きな食べ物はラーメンとあんぱんで、お昼ご飯はあんぱんのことが多い。実は笑うとちょっとかわいい。


とかの文章があったとします。
明らかにDくんへの情報の量が過剰で、「もしかしてDくんが好きなのか?」「オタクにやさしいギャルか?」とか想像が掻き立てられたりするかもしれません。
こんな感じで見てほしい所に注目が集まると、「実は妹でした~」とか「実は付き合ってました~」とか、後の展開につなげるフックになります。

そして大事なことは、情報の少ないBくん・Cくんの文章もとても重要だということです。
情報の多い/少ないのコントラストで多い所に注目を集めているわけなので、少ない所もしっかり存在する必要があります。
ただ情報を詰め込めばいいわけじゃないんですね。
少ない所は、意図的に少なくして差をつけることを意識しましょう。

少女Aでの具体例でいうなら、お話の中でコミュの内容やセリフを何個か挙げたりすることがあると思います。
そういう時に、ギャグ調だったり緩い雰囲気や、欠点などの話を少なめにして、シリアスなところは厚めに語るなどするとシリアスなところが強調されていいかもしれません(逆もしかり)。
あるいは、似た要素を持つアイドルと比較して差別化点を語りたい時などにも使えるかもしれません。

単に、いきなり情報量をワッと増やして「ここが注目ポイントだぜー!!」とかやるのも有効だと思います。

2-2.情報の解像度を調整する
情報の解像度ってなんじゃい。
情報の解像度とはつまり、「その情報に対する詳しさ、自分の事として実感できそう具合」のことです。

例えば、

・甘い。
・甘くて美味しい。
・イチゴみたいに甘くて美味しい。
・イチゴのように、甘い上に甘さの中にも酸っぱさがあって美味しい。
・とれたてのイチゴのように、バランスのいい甘さと酸っぱさと共にみずみずしさもあって、しっかり甘いのにベタつかず後味がさっぱりしていて美味しい。

みたいな文章があったとします。
後ろに行くほど情報が詳しくなっているだけではなく、情報に具体性があってどんな味がするのか想像しやすいと思います
逆に、感想を求められて「甘い」とだけ答えられたら、「甘い以外に褒めるところがない?不味いのか?」と思われるかもしれません。こういう解像度の低い言葉も、相手の注目を引くフックになるので使えます。

少女Aで僕がよくやるのは、前半に解像度の低い情報を出してフックにした後に、後半で解像度を上げていって聞いてる人が自分の事のように聞けるようにする、みたいなやつです。だいたいそれです。
「その女の子は、泣いていました」みたいな解像度の低い、想像の余地がある言葉を前半に持ってきてフックにして、後半で「その涙は、悲しみだけではない。喜びの涙でもあったんです」みたいな言葉で解像度を上げて行って具体性を持たせていく、みたいな感じですね。

ちなみに「その女の子」とか「彼女は」みたいは言葉も解像度が低いですね。
そういう言葉を結構使って調整してます。

2-3.強調する場所を調整する
上2つは文章の話でしたが、これは読み方の話ですね。

例えば、

「おすすめのラーメン屋教えてやるよ」

という文章があるとします。
これを読むとき、

「【おすすめの】ラーメン屋教えてやるよ」と、「おすすめの」を強調して読むと、
きっとこの人のイチオシのお店なんだろうな、「このへんラーメン屋多いですね~どこ行こうかな~」みたいな言葉に対する返答なのかも、とか考えさせられるでしょう。

「おすすめの【ラーメン屋】教えてやるよ」と、「ラーメン屋」を強調して読むと、
ラーメン屋を提示することに意外性があったりするんでしょう。「初デートのお店どこにしようかな~」とかへの返答なのかもしれません。

「おすすめのラーメン屋【教えてやるよ】」と、「教えてやるよ」を強調して読むと、
ちょっと押しつけがましい感じが出ますね。先輩風を吹かせてたりする時なのかもしれません。

こんな感じで、何を伝えたいのか/何を感じて欲しいのかを意識して、文章のどこを強調するかを考えて読むのを意識するといいでしょう

そしてそれ以上に大事なことは、どこを強調して読んだらいいか分からない文章は、何を伝えたいか自分でも分かっていない」ということです。
自分でも分かっていないのに、他人に通じるわけがないですね。そういう文章は書き直した方がいいです。
表現手法としてだけではなく、自分の文章をチェックするためにも「どこを強調して読むか」を意識するのはとても大事です。

3.最後に
とりあえず第1回としてすぐにでも使えそうな手法を書いてみました。
これ以外にもいろいろあるので、ちまちま書いていけるといいなと思っています。
ためになったな~とか、応援してるぜ!っていう人は、綾瀬穂乃香ちゃんに投票してあげてください。それが一番うれしい。